回答
いいえ、生理が止まったこと(閉経)はHRTをやめる理由にはなりません。むしろ閉経後こそ、HRTの「真のメリット」が得られる時期です。 生理が止まった後の女性の体は、エストロゲンの恩恵を完全に失い、骨密度の急激な低下や血管の硬化(動脈硬化)、脂質異常症のリスクが跳ね上がります。HRTを継続することで、これらの生活習慣病や骨粗鬆症を予防し、健康寿命を延ばすことが可能になります。 医学的には閉経前後5年間を更年期と呼び、この時期に出てくる不調(更年期症状)に対して行う治療選択肢の一つにHRTがあります。そのため、基本的には閉経から5年間の更年期の時期の最中に症状が改善するのを確認して終了することとなります。症状が改善してHRTを一旦やめてみても、症状が再燃した場合には再度開始することが可能です。
小野 陽子
医学博士、日本産科婦人科学会専門医、心身医療専門医(日本心身医学会認定)、女性ヘルスケア専門医(日本女性医学学会認定)、日本女性心身医学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医